両親の香典の相場と弔意のギャップ

2016年11月29日
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両親の葬儀においての香典の相場が10万円というのは一般的によく言われています。血縁が濃くなればなるほど金額が上がるのが常識です。両親がなくなった時に親戚一同が集まり、子どもたちは喪主である兄弟姉妹に、一律に申し合わせとして、その金額を確認するなどされると、経済的に苦しくても出さざるを得ない状況となるでしょう。本来、香典は葬儀費用負担を軽くするための助け合いの気持ちから発祥したとも言われます。喪主の費用負担額は僧侶や法事などの金額も含めると、130万円以上と言われていますから、それを考えると10万円程度の負担は大したことではないとも言えません。

しかし、財産分与で揉めたり葬式費用は割り勘など言われたり、両親の逝去には亀裂を生むような出来事があります。親に対する弔意は深くても喪主に対しては義理で相場の金額を支払うのでは、後々の付き合いも疎遠になるでしょう。最近は、費用をかけない家族葬も増えており、弔辞や香典もお断りして親族だけで告別するということも増えてきました。個人の好きだった音楽を奏でたり、兄弟姉妹で生前の故人を懐かしみながら過ごし、懇ろな告別を行うことで、本当に心から見送ることのできる葬式となるでしょう。

喪主側も参列する親族も気持ちがひとつになる良い葬式にしたいのは故人が1番願っていることです。喪主を中心にその催しの助けとなる人たちと相談して、家族葬や直葬などに限らず、臨機応変に喪主や親族の気持ちを形に表せる葬儀会社に相談するのも優れた方法です。色々な実態の中での葬儀を手がけてきた業者であれば、非常に良い提案もしてくれるでしょう。大事なのは喪主に渡す金額の相場ではなく弔意です。気持ちにシコリが残るほどに無理なお金を出しあわなくても、誰もが満足できる形の葬式を催してもらうことが大事なことです。